adidas UltraBOOSTで走ってみた
2019/02/04
大人気のUltraBOOSTとは
最近はオンラインショップなどでも発売されればすぐに完売してしまうほどの人気のアディダスのウルトラブースト。
元々は画期的なランニングシューズとして発売されました。
なかなかのお値段のシューズにも関わらず発売当時から結構な人気だったのを覚えています。決して今のように入手が難しいほどではなかったような気がしますが。
しかし人気は徐々に加熱。最近では結構ファッションとして着用してる方も多く、入手困難の原因の一つでもあるかもしれません。
私も履いてみたいとずっと思っていましたが、なかなか入手ができずにこんなタイミングになってしまいました。
白はすごく綺麗ですが、走ってるとどうしてもすぐ汚れるので黒にしました。
このカラーバランス、好きです。
カラフルなのもスポーティで好きですが、今回はモノトーンにしてみました。
最大の特徴100%BOOSTフォーム
何と言っても最大の特徴はミッドソール全てにブーストフォームが使われていることでしょう。
他のアディダスのシューズではブーストフォームはソールの一部、あるいはフルレングスで使われていても同時にEVAも使われていますので、完全にブーストフォームのみで構成されているランニングシューズは今のところウルトラブーストのみになります。
そしてアッパーにはこちらも特徴的なプライムニットを使用しています。
伸縮性のある一枚のニットで構成されたアッパーが包み込むようなフィット感を生み出してくれます。
UltraBOOSTを実際に履いてみた
UltraBOOSTに足を入れた感覚
履いてみるとまず感じるのは思ったよりも軽い。
手に持った時にはそれなりの重さは感じますが、履いてみると軽く感じます。
そして履いた瞬間にわかる特徴的な履き心地。
ウルトラブーストの履き心地は一言で言って「優しい」
まるで柔らかいゴムボールの上に立っているかのような履き心地です。
これは病みつきになります。
ウルトラブーストを一度履くと他のシューズは履けなくなるという話を聞きますが、あながち間違っていない気がします。
UltraBOOSTで実際に走ってみた
普段履きで使うとふわふわしたクッションを感じますが、
その感想は走ると一変します。
adizero Japan BOOSTの感覚に近い、比較的しっかりとした接地感と反発を体感できます。
ウルトラブーストはジャパンブーストに比べるともう少し柔らかさがありますが、傾向は同じです。
ブースト独特の接地感で蹴っていないのによく進む。そしてシューズの重さは感じません。
今回はジョグ〜軽く追い込む程度の練習に使用してみましたが、普通に走っていてもふくらはぎに負担が全然掛かりませんでした。普段はジョグをしていても後半にはふくらはぎに軽く張りがくることもあるのですが、それが全くありません。
それでも自然に脚が前に出ます。筋力で蹴って走るよりもリズムで楽に体を前に持っていく走りができるシューズです。
この辺りはブーストフォームの真骨頂でしょう。
蹴らなくても自然に前に進むぶん、蹴ろうとしてしまうと跳ねすぎてしまってうまくリズムに乗れないかもしれません。それほど反発力があります。
私のウルトラブーストの使いどころ
・ランニングエコノミーな走り方の練習には最高
・ポイント練習後の疲労抜きのジョグ用に
・LSDにも使えそう
ただ、ウルトラブーストはクッション系のシューズですからソールに厚みはあります。
着地で少し不安定さを感じました。これはクッション系シューズなのでしかたない部分ではありますが。
接地した時のクッション性でどうしても足首から膝が不安定になるため、ある程度の筋力が必要になるでしょう。
プロネーションがある方は特にしっかりと足首を安定させる走り方に注意しないと怪我を招く可能性はあります。
これに関しては私の持論ではありますが、どのメーカーのクッション系シューズ全てにおける懸念事項だと思っています。
どうしてもクッションで着地がソフトになる分、安定性は減ります。
もちろん綺麗に均等に両足とも着地できる人であれば何の問題もないと思いますが、そんな人はなかなかいないのではないかと思います。
足で踏ん張れない分の負荷は足首から膝そして、体幹でカバーしなければなりません。
そうなると逆に筋力が必要になります。
初心者が陥りがちな故障で膝が痛くなった原因の一つとしてクッション系のシューズが原因になっていることはあると思っています。
UltraBOOSTアッパーの使用感
もうひとつの特徴でもあるアッパーのプライムニットの感想ですが、
ひとことで言ってレースシューズのようなホールド感はありません。
いつものシューズのフィット感を求めて紐を締めると足が痺れました。
一度止まってかなり紐を緩めることになりました。
しかし走り出しは緩さを感じましたが、走っていても靴の中で足が暴れるようなことはありませんでした。
つまり、そこまで締め付けなくてもフィットしてるってことなんですね。
ソールもすごいですが、アッパーのフィット感も新しい感覚でした。
このシューズはレーシングラスト(足型)ではないので前足から横幅も比較的余裕があります。
プライムニットおかげで窮屈ではない状態ですが、足はしっかりホールドされているようでした。
窮屈なくらいのフィット感が好きな方はサイズ感も注意が必要かもしれません。
ワンサイズ落とすことでフィット感は上がりますが、長さも幅も短くなります。
実際に走ってみて思いましたが、いつものシューズそのままのサイズで良かったのではないかと思っています。
ただしここに関しては個人の好みが大きく左右されますので、ここだけは実際に試していただいて好みの履き心地のサイズを選択してください。
UltraBOOSTでスピード練習
ジョグから軽く追い込む程度の練習ではかなり快適なシューズだったウルトラブースト。
ただ私の場合、スピードを上げると途端にヒール部分に重さを感じました。
ウインドスプリントを試しにやってみたのですが、かかとを引っ張られるようなイメージの重さ。
ふくらはぎを使って蹴って走ろうとすると踵が重く感じるので、やはり速く走る練習には向かないのではないかと思います。
ウインドスプリントでも感じるのでインターバルやレペティションの練習には向かないでしょう。
UltraBOOSTの使いどころ
何と言っても普段でも履けるデザインと快適さ。
これは代え難いものがあります。
私が練習以外にもう一つの使いどころとして考えたのは
例えばマラソン大会の遠征時のシューズにするなら私はこのシューズを選びます。
脚に負担をかけない快適さでは今までで一番のシューズかもしれません。
大きな大会では前日受付だったり、エキスポがあったりして結構歩かされます。そんな時にウルトラブーストは最高の優しさで脚を保護してくれます。
きっと脚を休ませたまま本番の大会に挑めるでしょう。
UltraBOOST Uncagedは?
ウルトラブーストを選ぶ際にウルトラブーストアンケージドも一緒に履いてみました。
こちらはこちらでかなり良かったです。
こちらの履いた感覚は以前に体感したことがありました。
NIKE FREE FLYKNITです。
このシューズに足入れ感はすごく似ていました。
同じプライムニットを使用しているウルトラブーストですが、履いた感覚はかなり違いました。
フィット感はこちらに軍配が上がりました。見た目も結構好きです。
ただウルトラブーストアンケージドは中足部の左右へのサポートがありませんからプライムニットのホールド力に頼らざるを得ません。
私は前足の外側から着地するので左右へのサポートは結構重要だったりします。足でブレてしまうと走れないので。
実際に走ってみると感覚は違うかもしれませんが、今回は中足部の左右のサポートを重視して普通のウルトラブーストにしました。
いつか機会があればウルトラッブーストアンケージドも履いてみたいと思います。
今回紹介したシューズ
(どちらも愛用中です)
アディダス ウルトラブースト
アディゼロジャパンブースト3
アディダス ウルトラブーストアンケージド
ナイキ フリーフライニット
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