HOKA ONE ONE EVO CARBON ROCKET(ホカ オネオネ エヴォ カーボンロケット)の実力を試す
2019/02/23
ついに発売になったHOKA ONE ONE EVO CARBON ROCKET(ホカオネオネ エヴォカーボンロケット)。
前から噂にはなっていましたがようやく発売されました。
ナイキヴェイパーフライ4%が話題になり、カーボンプレートを搭載した厚底シューズがランニング業界の旋風を巻き起こしていますが、さすがに他のメーカーも黙っていませんでした。
そこで追従する形でまず登場したのが、HOKA ONE ONE。
ある意味厚底のシューズとしては先輩にあたるメーカーがついにカーボンプレート搭載のシューズを発表しました。その名も
EVO CARBON ROCKET
名前がいい。ロケットとか最近なかなか聞かないこの響き。飛んでいけそうです。
そんなEVO CARBON ROCKETを手に入れましたのでシューズの実力を試してみたいと思います。
HOKA ONE ONEはCLIFTON5も持っていますし、ナイキのズームフライとも比較してみたいと思います。
まずは箱から出してみて
アッパーはナイロンのようなプラスチックのような最近ナイキでもよく見かける素材です。思った以上に軽い。
ソールにはカーボンプレートが見える穴が開いてます。
わかりやすく入っていますよ。ってことですね。ちょうどシャンクになる部分に穴が空いているので、少なくともシャンクの代わりにカーボンプレートが作用するはずです。このプレートがどこまで入っているのかは不明です。
そこでつま先と踵を持ってシューズを折り曲げてみましたが、
他のシューズに比べて明らかに硬くて曲がらない
カーボンプレートが入っていることは間違いないようです。おそらくつま先から踵付近まで入っているものと思われます。
軽量化も考えてかアウトソールは部分的にか付いていません。踵と母趾球の辺りのみ。
私は前足の小指側から着地するのでその部分では履いていけば耐久性に若干の違いは出る可能性があります。ただHOKA ONE ONEのミッドソールは結構強いので意外と耐久性もあるかもしれません。
まずは履いて走ってみる
早速履いて15kmほど走ってきました。
まず足を入れて歩き出した瞬間からCLIFTON5との違いはハッキリします。
- 一歩踏み出した時の地面から押し返される感覚が強い
- プロネーション補正がない
これがミッドソールの出来なのかカーボーンプレートのおかげなのかはわかりませんがCLIFTON5との違いだけでなく他のシューズとは違います。
CLIFTON5は私が履くとソールの小指側が高めに立っているように感じ、外に足首が曲がるプロネーションを補正してくれているように感じましたがEVO CARBON ROCKETはソールの角は少しまるめでニュートラルプロネーションといった感じ。自然に着地できました。
HOKA ONE ONEではおなじみですが、シューズのドロップのオフセットもEVO CARBON ROCKETは1mmしかありませんので、分厚いソールはあるのに裸足のようなバランス。
ズームフライやアディダスウルトラブーストのように踵に重りがついているような重さを感じることはありません。シューズ自体の重さもありますが、前足で着地する私としては踵がつっかからないのはすごく楽です。
ジョグでは
軽くジョグ程度で走っていると他のシューズと違和感は全くありません。むしろ快適。HOKA ONE ONE特有と言いますか、厚みはあるのにある程度硬めのミッドソールが着地した時に足首のブレも少なく沈み込みも少なくしっかり着地できます。
少なからずCLIFTON5でもソールが柔らかすぎると感じている方ならおすすめです。いつもの調子でジョグで走っていてもペースも上がっていました。
いつも4’30″〜4’15″/kmぐらいでジョグするのですが、今日は4’00″/kmのペースに自然に上がっていて楽に走れていました。
正直ジョグではカーボンプレートの恩恵を感じることはできませんでした。
踵を使わず前足部で着地してそのまま蹴り出していく走り方でもHOKA ONE ONEのミッドソールは気持ちよく適度なクッションと反発で足を運んでくれます。
EVO CARBON ROCKETもナイキのシューズのようにプレートが曲がってそれが戻る反発を利用する走り方で効果が出るのであれば、これくらいのペースではちょっと役不足な感じはします。ただミッドソールの感触がいいので、カーボンの屈折を利用しなくてもそこそこ気持ちよく走れてしまいます。
レースペースからそれ以上のスピードでは
ちょっとペースを上げたらどういう感じになるかと思って試してみました。
基本的にはスピードを上げてもジョグの時と同じ感覚で走れます。これって意外とすごいことだと思います。クッションがありすぎるとペースを上げた途端に着地が柔らかすぎて不安定になったり、レースシューズだとジョグではダイレクトすぎて足に負荷を感じることがあるのですが、EVO CARBON ROVCKETはどのペースでも同じ感覚を保てていました。
スピードを上げて少し体を前傾にして体重を乗せながら走ってみると4’00″/kmを切ったあたりからカーボンプレートの屈折の戻りを感じることができました。
プレートは結構硬めの感覚なので、ある程度の荷重を掛けてあげないとプレートの屈折を利用できないのではないかと思います。
スピードを上げるとわかった他のシューズにはない感覚
これはスピードを上げると感じやすくなる感覚で、本当に面白い感覚がありました。
着地して体重を乗せて前足部で蹴りだす時にソールから跳ね返されるような感覚が来ました。
これってミッドソールの反発材というよりは明らかにバネのような跳ね返りの感覚。
もしかしてこれがカーボンプレート効果?
明らかにシューズからの返りが違います。
実際にどのような形状でカーボンプレートが入っているのかわかりませんが、もしそれが私の間違いではないとしたら、前足部はナイキのシューズとは逆向きになっているかもしれません。
足に沿うようなナイキのシューズに対し、HOKA ONE ONE EVO CARBON ROCKETは地面から山型(シューズのアウトソール側が山の下辺、足がある方が山の上点側)になっているとすると、着地した瞬間に山型のカーボンプレートが伸びて、その戻りで足を押し返す。
これで走った感覚の説明はつきます。ジョグでプレートの屈折を使わずともペースが上げられる感覚も納得がいきます。ミッドソールも優秀だけどカーボンの仕組みが潜んでいるのかもしれません。
ただ正しいかどうかは検証できていません。シューズを分解する勇気もありません。。一足履きつぶして買い直した時に分解も考えようと思います。
実際に感覚として3’40″/kmくらいまで上げてみようかと走ってみたところ、1kmなんと3’17″/kmでいけました。
自分でも驚きでした。恐ろしいシューズかもしれません。
走り終わって
まず驚くのがこれだけのペースで走ってもまったくと言っていいほど脚に疲労感がない。
結構これくらいのペースで走るとふくらはぎなどに張りや疲労感が出るのですが、それがない。
脚に優しいのかもしれませんね。
ただフルマラソンを走った時にどれくらいの疲労感が残るかはまだ走っていないのでなんとも言えません。しっかり練習できていないと後半一気に疲労が吹き出す。ということがないとはまだなんとも言い切れません。
どんな人が履いたらおすすめ?
まずこれはレースシューズだと思います。
走った後の疲労感が少ないのは良いことですが、こればかり普段から履いているとおそらく脚力は弱まっていきそうな気がします。
練習ではしっかり脚に負荷をかけてこそEVO CARBON ROCKETをレースで履いた時により本領が発揮できるのではないか思います。
私の感じた感覚が正しければ、おそらくナイキのシューズよりは相性・走り方を含めカーボンプレートの恩恵を受けやすい気がしますので、広く試してほしいシューズです。
ただし、やはり設定タイムはかなり速いと感じました。
実際世界では2時間9分くらいで走れてしまうシューズですので、本領を発揮するのは4’00″/kmくらいではないかと思います。2時間50分切るくらい。4’30″/kmくらいではカーボンプレートをうまく使い切れないかもしれません。
ただミッドソールの感覚がいいので少しソールは硬めですが、3時間半くらいを目標に走る方でもミッドソールだけで気持ちよく走れるのではないでしょうか。
ちなみに
シューズ自体の作りは見た目以上に細めなので幅広の足の方はワンサイズ上げる方がいいかもしれません。私も幅広めで指先にゆったりとしたゆとりが欲しいのでワンサイズ上げました。
AmazonでもついにHOKA ONE ONE EVO CARBON ROCKETの取り扱い始まりましたね!
まだサイズありました!(2019年2月22日時点)
楽天もほぼ売り切れですが、ここならまだ買えました(2019年2月23日時点)
かなりサイズが欠けていますが、まだ少し楽天には在庫がありましたよ!
以下はもう全て売り切れてますね。。(2019年2月23日時点)
関連記事
-
ニューバランス HANZO v2で走ってきた
2018年12月14日、ついに発売になったNEW BALANCE(ニューバランス …
-
侮ってはいけなかった NIKE PEGASUS 35 TURBO
ジョグシューズが一足ダメになったので適度なクッションを持ったトレーニングシューズ …
-
アディゼロ匠戦ブーストをしばらく使ってみて
2015年もそろそろ終了が近づいてまいりました。 私自身、2015年にランニング …
-
New Balance HANZO シリーズが気になる
最近とても気になるシューズができました。 ニューバランスの「HANZO(ハンゾー …
-
2019最強かも。なトレーニングシューズ NIKE ZOOM RIVAL FLY
3月1日に発売になったナイキの新作トレーニング&レースシューズ NIKE ZOO …
-
2017年 練習用ランニングシューズ
去年の年末辺りからシューズの寿命が一気にきまして、そろそろ新しい練習用シューズを …
-
2016年
みなさま あけましておめでとうございます。 2016年、ニューイヤー駅伝のトヨタ …
-
アディゼロ匠戦ブースト2 新色のカッコよさ。
先日、ついにアディダスの匠戦ブーストを履き潰してしまい、レース用に残していた匠戦 …
-
秋に向けての走り込み向けシューズ
少しご無沙汰になってしまいました。 さてそろそろ10月が見えてきましたが、10月 …
-
adidas UltraBOOSTで走ってみた
大人気のUltraBOOSTとは 最近はオンラインショップなどでも発売されればす …
Comment
kfld8n